9000個の生卵

三連休の中日が祖母の一周忌兼新盆で、準備もあったので土曜の朝から実家に向けて出発した。

家を出て直後に、かごに入れたにゃったくんが先日のふぐり丸のニオイに恐怖しておしっこもらしてしまった。家に戻ってにゃったを洗い、びっしょりおしっこかけっれた私もシャワーを浴びて、にゃったを連れてくのを断念し、1日分の餌の準備などして、ちびだけ連れて出かけ直したのでした。すでに予定より1時間近いロス。「死せるふぐり丸、生けるにゃったを失禁させる」。

実家は我が家から車で2時間半もあれば着くのだけれど、運悪く私たちが出発する数時間前に、いつも乗る高速インター付近でトラック数台が衝突して横転した。そのトラックの一つが積んでいた生卵9000個が割れてしまい、路面はぬるぬるに。そんなこととは知らず、渋滞なんかしたことないエリアなので、連休初日なのになめきって渋滞情報なんか見ずに飛び出した我々を待っていたのは、高速乗って5分でピタッと沈黙した車の群れなのでした。

スマホを持っていないので、「桜土浦インター付近で事故」という入口の情報以外は何も分からず、猛暑でオーバヒートしそうなエアコンをだましだまし動かしながら待つこと2時間半。周りの人々の中には、身体的要求に耐えられずタオルをかぶって歩き出す人も多かった。事故現場を通り過ぎたのは1時15分。最寄りのSAで掲示を見たら、「1時に通行止め解除」とあった。「通行止め!?」そらそうだ、生卵9000個が高速道路で割れたら、掃除するのに通行止めにするしかない。それは今ならわかるけど、それなら何でインター入口に書いてくれないの?それとも書いてあったけどやっぱりだんなが見落としたのか!?いや、もうそれは問うまい。今はただ、おばあちゃんと9000個の卵(たぶん無精卵だろうけど)の冥福を祈ります。なむー。